職場でのハラスメント防止のための取り組みのひとつであり、相手を尊重し、敬意を払いながら対話をする形式で行うトレーニング。
たとえば、職場環境でハラスメントや対立が起きそうなシチュエーションや問いかけについて、
- 誰がどのように感じるのか?
- その言動に相手を尊重(リスペクト)する心があったと感じるのか?
- どのように行動すれば尊重(リスペクト)していると感じてもらえるか?
といった観点から、意見を交換する流れで行う。
アメリカのNetflixの制作現場で、「環境を改善し、キャスト・スタッフ全員が働きやすく、安心安全な職場環境を作ることでいい作品が生まれる」という考え方の下で実施され、全世界のNetflixの現場へと広がり、世界的に注目されたトレーニングである。Netflixでは、監督をはじめ、プロデューサー、役者、撮影クルーなど関係者全員がこのトレーニングを受講するまで撮影はスタートできないとされる。
テレビや映画といった映像業界では上下関係が厳しく、緊張感の高い現場で長時間労働を強いられることから、昔からハラスメントが多いといわれる。このことが、ハラスメントやを生み出す温床になっており、関係者のモチベーション低下や作品の品質低下につながる恐れがある。Netflixでは、視聴者へクオリティの高い作品を提供するために、キャストやスタッフが安心して働き、作品づくりに集中できる環境を作ることが重要と考え、リスペクトトレーニングを導入した。