ホーム ハラスメント 痴漢、セクハラ、SNS。16〜24歳の4人に1人が性被害に。約半数が誰にも相談していない実態

痴漢、セクハラ、SNS。16〜24歳の4人に1人が性被害に。約半数が誰にも相談していない実態

この記事のサマリー

  • 性被害は、トラウマやPTSDとして受けた人を苦しめるケースも
  • 痴漢、セクハラ、SNSを利用した性被害の順に多い
  • 被害者の約半数がどこ(だれ)にも相談していないのが実情
  • 性犯罪再犯率は13.9%で、痴漢の再犯率が最も高い
  • 法務省は2022年4月から新たな性犯罪再犯防止プログラムを実施すると発表

目次

京都の元舞妓さんで、2015~2016年に当時16歳だったという女性が
「浴びるほどのお酒を飲まされた
「お客さんとお風呂入りという名の混浴を強いられた
5000万円で処女を売られそうになった
という告発が話題になっています。

参考Yahoo!ニュース 元舞妓の〈16歳飲酒〉〈お風呂入り〉告発に、花街関係者も衝撃「未成年飲酒には厳しく対応しているはず」

このツイートについては明確な真偽はわかっていませんが、内閣府による若年層を対象にした令和3年度の調査では、性別を問わず16〜24歳の4人に1人が「何らかの性暴力の被害に遭ったことがある」という回答があったことが判明しました。

資料内閣府調査「若年層の性暴力被害の実態に関するオンラインアンケート及びヒアリング結果」

さらに、中京テレビが行った元性犯罪受刑者の取材では、性犯罪に対し「何回しても一緒みたいな感じになって、罪悪感がなくなる」「受刑者の中にはでは絶対次も(性犯罪を)しますと言い切る人もいます」という恐ろしい言葉もありました。

参考中京テレビ “性犯罪者にGPS”の是非は 元受刑者が語る「絶対次も(性犯罪を)しますと言い切る人もいます」

内閣府調査では、加害者との関係性や、被害状況・場所、被害後の相談状況や相談しなかった理由まで、事細かなアンケート項目がありました。

被害を生まない環境づくりのためには、社会全体で実態を知ることが大切です。

内閣府調査の主な結果をまとめましたので、どのように防止し、ケアしていくべきかを、ぜひ考えてみてください(データやグラフは本調査より引用)。

アンケート回答者の属性

内閣府調査はオンラインで、全国の16〜24歳を対象に行われました。

各項目の性自認別の調査結果は割愛しますが(資料をご確認ください)、女性、男性、Xジェンダー・ノンバイナリー、その他、答えたくないのいずれの性自認でも被害に遭っているという結果がで出ています。

有効回答数 8,941人のうち、詳しい属性は次の通りです。

回答者の性自認

1. 女性 6,601人 73.8%
2. 男性 2,075人 23.2%
3. Xジェンダー・ノンバイナリー 129人 1.4%
4. その他 36人 0.4%
5. 答えたくない 100人 1.1%

回答者の所属・職業

1. 大学生 2,818人 31.5%
2. 勤め人(常勤) 1,956人 21.9%
3. 高校生 1,651人 18.5%
4. 勤め人(非常勤・パートタイム・アルバイトなど) 971人 10.9%
5. 無職 509人 5.7%

遭遇した性被害の分類と手口の割合

遭遇率では、「言葉による性暴力被害」が17.8%「身体接触を伴う性暴力被害」が12.4%と高く、
手口も「痴漢」が7.7%「セクシャルハラスメント」が6.4%と相関した結果となりました。

特に、極めて犯罪性の強い「性交を伴う性暴力被害」が4.1%となっており、手口としては「酔わせて性的行為を強要」の2.2%のほか、「AV出演強要」の1.3%、「JKビジネス」の1.2%、「レイプドラッグ」の1.1%など、耳を疑いたくなるような酷い性暴力が一部で行われている実態が明らかになっています。

1. 言葉による性暴力被害 17.8%
2. 身体接触を伴う性暴力被害 12.4%
3. 視覚による性暴力被害 7.4%
4. 情報ツールを用いた性暴力被害 9.7%
5. 性交を伴う性暴力被害 4.1%

1. 痴漢 7.7%
2. セクシュアルハラスメント 6.4%
3. SNS を利用した性被害 5.2%
4. 酔わせて性的行為を強要 2.2%
5. レイプドラッグ 1.1%

加害者の属性・被害時の状況

若年層はどのようなシチュエーションで性被害にあってしまっているのでしょうか。

ニュースなどで取り沙汰されやすい性暴力では、「インターネットでの出会い」などが目立っていますが、実は「学校・大学の関係者」や「まったく知らない人」から暴力をうけたという回答が30%を超えており、圧倒的に多いのです。

加害者との関係や被害時の状況については、次の結果となっています。

加害者との関係

1. 通っていた(いる)学校・大学の関係者(教職員、先輩、同級生、クラブ活動の指導者など) 36.0%
2. まったく知らない人 32.5%
3. SNSなどインターネット上で知り合った人 14.0%
4. 職場、アルバイト先の関係者(上司、同僚、部下、取引先の相手など) 11.0%
5. 交際相手・元交際相手 8.3%

被害にあったときの状況

1. 自分に行われていることがよくわからない状態だった 26.4%
2. 相手から、不意をつかれ、突然に襲いかかられた 18.4%
3. 驚きや混乱、恐怖などで体が動かなかった 16.8%
4. 電車内で逃れられなかった(痴漢) 14.2%
5. 相手から、おどされた 13.1%

※ その他では「AirDrop(iPhone間のデータ共有)で画像が送られてきた」「言葉の暴力」「寝ている時に」などの回答が見られました。

被害者の相談状況

被害後の相談については、なんと約半数の47.3%が「どこ(だれ)にも相談しなかった」という結果に 。「自分や周囲に被害に遭った人はいないから、性被害は稀なこと」と思っていても、実は近くに苦しんでいる人がいるかもしれません。

相談しなかった理由としては、「恥ずかしくてだれにも言えなかった」「相談するほどのことではないと思った」「相談してもむだだと思った」「どこ(だれ)に相談してよいのかわからなかった」という項目が上位に上がっています。

被害者が声を上げなければ、加害者が裁かれることも少なく、社会問題としても表面化しにくいものです。性被害という問題の複雑さが、あらためて伺えます。

被害者が考える「社会に必要な取り組み」

性被害のない社会にするために必要な取り組みとしては、「刑法の厳罰化」や「社会的周知」のほか、「再犯防止プログラムを受けさせる」といった意見が出されました。

一般財団法人日本刑事政策研究所の発表では、性犯罪再犯率は13.9%で、痴漢の再犯率が最も高いと発表されています。

法務省では、性犯罪再犯防止プログラムを行い、2022年4月から新たなプログラムを実施すると発表しています。具体的なプログラム内容は開示されていませんが、今後の効果に期待しましょう。

参考一般財団法人日本刑事政策研究所「性犯罪者の実態に関する特別調査の結果について」
参考法務省「保護観察所における性犯罪再犯防止プログラムについて」

まとめ

アメリカや韓国では、性犯罪の常習者や前歴者にGPS装着の義務化がされており、韓国では再犯率が8分の1に減少したというデータも出ています。日本でも2020年に政府方針案に挙がってはいたものの、人権侵害との批判もあり、実現は難しいとのことで、実施が見送られています。

性暴力は、被害者の心に、場合によっては体に大きな傷をつける行為です。

特に心の傷については、目に見えないので気づきにくいものですが、心の傷は身体的なケガや病気と同様に、トラウマやPTSD(心的外傷後ストレス障害)としてその人を苦しめ、生活上の自由を大きく制限してしまうものです。

性暴力や性被害をなくすためにどうすればよいのか、被害に遭った人をどうケアできるのかを、一人ひとりがしっかり考え、社会問題として真正面から取り組む必要があります。

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