ホーム ボイステック 口唇や舌の老化をチェックする「パタカ検査」とは? スマホアプリで簡単にセルフチェック

口唇や舌の老化をチェックする「パタカ検査」とは? スマホアプリで簡単にセルフチェック

この記事のサマリー

  • パタカ検査は口唇や舌の動きの老化をチェックする方法
  • 健常者の標準的な測定値(1秒あたりの発声回数)に注目
  • スマホアプリでパタカ検査が簡単にできる

目次

みなさんは「パタカ検査」をご存知ですか?

口唇や舌の老化をチェックする検査で、「パ」「タ」「カ」をそれぞれ5秒間または10秒間発音し、口の周りや舌の動きを測定する方法です。口腔機能の低下を「オーラルフレイル(Oral Frailty)」といいます。パタカ検査は、舌や口唇、軟口蓋などの運動の速度や巧緻性(巧みさ)を発音や発声を用いて評価し、オーラルフレイルの程度をチェックするオーラルディアドコキネシスのひとつです。

それでは、パタカ検査の中身と、セルフチェックに使えるおすすめのスマホアプリを見ていきましょう。

「パ」「タ」「カ」の発声で評価できること

「パ」「タ」「カ」それぞれの発声で評価できることは、次のとおりです。


  1. 口唇を閉じたり開けたりする力(捕食・咀嚼)。
    唇をしっかり閉じることは、咀嚼し、食べるために重要です。
    同様に、唇をしっかり閉じることで発音される「パ」の発声により、その機能を評価します。

  2. 舌の前方部分を持ち上げる力(咀嚼)。
    上手に飲み込むためには、舌の前方の動きが重要です。
    舌の前方が口蓋に触れることで発音される「タ」の発声により、その機能を評価します。

  3. 舌の後方部分を持ち上げる力(嚥下)
    飲み込む際には、舌の奥の部分の機能が重要です。
    舌の奥の方が軟口蓋に触れることで発声される「カ」の発声により、その機能を評価します。

参考:ますち歯科診療室「お口の瞬発力チェック『パタカ検査』とは?」

健常者の標準的な測定値

年齢・性別ごとの健常者の標準的な測定値(1秒間に発声できる回数)は、次のとおりです。

年齢 性別
19〜34歳 男性 5.8〜8.2回 6.0〜8.8回 5.4〜8.0回
女性 6.3〜8.3回 6.5〜8.7回 5.9〜8.1回
35〜59歳 男性 5.5〜7.9回 5.4〜8.2回 5.0〜7.6回
女性 5.5〜8.0回 5.5〜8.3回 5.1〜7.7回
60歳以上 男性 4.4〜7.2回 4.2〜7.0回 4.0〜6.6回
女性 4.2〜7.2回 4.4〜7.2回 4.1〜6.7回

全体として、おおむね男性よりも女性のほうがやや数値が高いようです。

男女ともに、「パ」「タ」「カ」のいずれも、

  • 19〜34歳6回以上
  • 35〜59歳5回以上
  • 60歳以上4回以上

を目標にするとよいでしょう。

パタカ検査ができるスマホアプリ

さて、自分で手軽にパタカ検査をするには、スマホアプリを使うのが便利です。
iPhone用とAndroid用でおすすめのアプリは、次のとおりです。

iPhone用アプリ「毎日パタカラ」

毎日パタカラ
https://apps.apple.com/jp/app/id1419417759

サンスターが提供しているiPhone用アプリです。「パ」「タ」「カ」の発声を5秒間録音し、1秒あたりの回数を測定してくれます。セルフチェック結果は履歴に保存されるので、直近の口腔機能の状態を知ることができます。トレーニングモードもあります。

Android用アプリ「パタッカー」

パタッカー
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.patakkar&hl=ja

口腔支援ネットワークが提供しているAndroid用アプリです。「パ」「タ」「カ」の発声を10秒間録音し、1秒あたりの回数を測定してくれます。判定レベルの設定が可能で、発声してもカウントされない場合は数値を下げ、ノイズなどでカウントされてしまう場合は数値を上げましょう。

さて、筆者がiPhone用の「毎日パタカラ」を使ってみたところ、きちんとセルフチェックができました

画面に向かって発声した場合、音声の聞き取りが悪かったので、マイク部分(iPhoneでは底面)に向かって発声するとよいでしょう。

筆者のセルフチェック結果は、次のとおりです(いずれも1秒あたり)。

  • 「パ」が6.6回
  • 「タ」が6.4回
  • 「カ」が4.2回

「パ」と「タ」は良好でしたが、「カ」は少し心配というレベルです。個人的に滑舌は悪くないほうだと思っていますが、舌の後方部分を持ち上げる力(嚥下)が落ちているようです。たしかに、セルフチェックのときも「パ」と「タ」は素早く発声できましたが、「カ」は発声しずらかったので、しばらくの間トレーニングをしたいと思います。

まとめ

以上、パタカ検査の中身と、セルフチェックに使えるおすすめのスマホアプリをご紹介しました。

筆者も自分で体験してみて、「カ」を発声しずらかったこと(嚥下機能の低下)に驚くとともに、人前で話すときは「カキクケコ」の発声をていねいにしようと思いました。

リモートワークなどで人と話す機会が減っている方口唇や舌の老化が心配な方は、ぜひパタカ検査をお試しください。

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