ホーム 生活 失敗しないボイスレコーダー選び。ICレコーダーとボイスアプリの種類と特徴を理解しよう

失敗しないボイスレコーダー選び。ICレコーダーとボイスアプリの種類と特徴を理解しよう

ボイスレコーダー(voice recorder)は、音声を録音する機器や装置のことです。

従来からICレコーダーが広く使われてきましたが、スマートフォンの普及にともない、さまざまボイスレコーダーアプリ(ボイスアプリ、録音アプリ、音声アプリ)も利用できます。

それでは、ボイスレコーダーの代表例であるICレコーダーとスマホ用のボイスアプリについて、種類や特徴、購入時の選び方のコツを詳しく見ていきましょう。

ICレコーダー

ICレコーダーは、フラッシュメモリなどの集積回路(integrated circuit)に音声を記録する電子機器のことです。英語では「digital voice recorder」と呼ばれます。

録音・再生機能に特化した軽量なデバイスであるため、瞬時に録音が開始できるなど、操作性に優れています。低価格帯ではモノラル録音の製品がほとんどです。一方、高価格帯ではステレオ録音、リニアPCM録音(ハイレゾ)などに対応した製品もあり、日常会話の録音を超えたプロ向けの用途にも対応できます。

主要な国内メーカーはオリンパス、ソニー、パナソニック、JVCケンウッドなど、海外メーカーはTASCAM、ローランド、ZOOMなどです。5,000円から20,000円くらいの価格帯の機種が豊富。当然ながら、高機能な機種ほど値段が高くなる傾向があります。

ICレコーダーには、どんなタイプがあるの?

ICレコーダーは、主に長方形の標準型のほか、さまざまなタイプが発売されています。

  • 標準型(主に長方形)
  • 卓上型
  • スティック型
  • ペン型
  • 腕時計型
  • USBメモリ型
  • 超小型

デジタル録音やリニアPCM録音(ハイレゾ)に対応した機種は、ほとんどが標準型、一部が卓上型とスティック型です。つまり、高機能を求めるのであれば、主に標準型から選ぶことになるでしょう。

ペン型、腕時計型、USBメモリ型は、重量がとても軽く、録音していることが他者にわかりにくいという特徴があります。さらに秘密録音に適した超小型の製品もあります。

ペン型ICレコーダーについては、こちらの記事を商品選びの参考にしてみてください

ICレコーダー選びのポイント

ICレコーダーは、次のポイントに注目して選ぶとよいでしょう。

用途 会議・打ち合わせ
語学学習
取材・インタビュー
音楽・楽器演奏
秘密録音
など
音質 モノラル録音
デジタル録音
リニアPCM録音(ハイレゾ対応)
マイクの性能(無指向性、単一指向性、双指向性など)
ノイズリダクション機能
など
容量・録音時間 4GB(MP3、128kbpsで約67時間)
8GB
16GB
32GB
など
電源 乾電池式(単三/単四など)
内蔵電池充電式(USB充電など)
AC電源式
など
記録メディア 内蔵メモリ
SDカード(本体用/拡張用)
など
パソコン接続 USB一体型
USBケーブル接続
SDカード取り出し
など
その他 重量
リモコン付き
FMラジオ受信
音声検知
など

これらポイントを、オンラインショップで購入する際に参考にしてみてください。家電量販店で購入する場合は、知りたいポイントについて店員さんから詳しい説明を受けるとよいでしょう。

Amazon.co.jp ボイスレコーダー 売れ筋ランキング
https://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/electronics/85400051/

価格.com ICレコーダー 売れ筋ランキング
https://kakaku.com/kaden/ic-recorder/ranking_2077/

ICレコーダーは、用途と価格帯で選べば後悔なし

ICレコーダーの用途と価格帯の組み合わせで考えると、おおよそ次の目安で選ぶとよいでしょう。

  • 会議・打ち合わせ語学学習の用途では、5,000円前後モノラル録音の機種
  • インタビュー・取材の用途では、10,000円前後モノラル録音またはステレオ録音ができる機種
  • 音楽・楽器演奏の用途では、20,000円前後ステレオ録音やリニアPCM録音ができる機種
  • 秘密録音の用途では、標準型に加えて、スティック型、ペン型、腕時計型、超小型など、手に持ったり身に着けたりしても違和感のない機種

自分の用途に合わない機種を買ってしまうと、あらためて別のものを買う必要が出てしまうので注意しましょう。一度買えば何年も使えますので、数千円を出し惜しむよりも、充分な性能を備えた機種を買うほうが賢明です。

なお、単なるボイスメモとして使う(自分の声をメモ的に録音する)などカジュアルな用途では、5,000円以下の機種も選択肢になるでしょう。また、実用に耐えるかどうかは不安ですが、外国製の1,000円前後の小型ICレコーダーもあります(詳しくは、本当に使えるの?1,000円 ICレコーダー 4選。格安レコーダーでも録音は可能なのかを検証を参照)。

一方、20,000円以上のハイスペックな機種もあります。マイクを複数接続してのマルチトラック録音、Wi-FiやBluetooth接続、さまざまな音質やフォーマットでの録音、高品質なスピーカーを内蔵、といったものです。業務用やプロユースの機種ですので、特に気にしなくてもよいでしょう。

スマホ用のボイスアプリ

ボイスアプリは、主にスマートフォンやタブレット端末、パソコンなどで動作するアプリケーションで、音声処理機能を備えたものです。中でも、スマホで使える録音機能を備えたアプリを念頭に置きます。

ハードウェアとしてのスペックはデバイスに依存するため、ICレコーダーのような機種選びはありません。iOSでもAndroidでも、無償アプリ、有償アプリ、一部機能が有償のアプリまで、さまざまな種類が利用できます

ボイスアプリ選びのポイント

スマホ用のボイスアプリは、次のポイントに注目して選ぶとよいでしょう。

録音・再生 バックグラウンド録音
バックグラウンド再生
など
再生スピード 0.5倍速〜2.0倍速
15秒スキップ
など
インターフェイス デザインテーマ選択
画面カスタマイズ
など
音質 サンプリングレート(8〜48KHz)
ビットレート(64〜320kbps)
PCM録音
ノイズキャンセリング
など
保存形式 mp3
m4a
wav
など
同期・共有 クラウド同期
ファイル共有
など
その他 データ復元
編集・トリミング
メモ・タグ付け
文字起こし
など

上記の中でどのポイントを重視するかは、用途によって変わります。

語学学習を考えると、再生スピードを細かく変更できるアプリが望ましいでしょう。複数人での管理を考えると、クラウド同期やファイル共有がしやすいアプリが適しています。秘密録音の用途では、バックグラウンド録音に対応したアプリが必須です。

有償アプリは総じて高機能であり、無償アプリにはないさまざまな機能が使えます。ほとんどが数百円程度ですので、購入を検討してもよいでしょう。

なお、iOSに標準でインストールされているボイスアプリとして「ボイスメモ」があります。バックグラウンド録音、さまざまな共有機能、トリミング(不要な部分のカット)などに対応しており、普段づかいには充分です。

詳しい使い方は、iPhoneの録音アプリ「ボイスメモ」を徹底解説! ボイスレコーダーを便利に使おう【完全版】を参照してください。

ICレコーダーとボイスアプリ、どちらを使えばよい?

一般的な用途ではスマホのボイスアプリで充分ですが、プロの現場を考えると、ある程度のスペックを備えたICレコーダーがあると安心です。

スマホのボイスアプリは、電話などの着信があると、録音が中断されてしまうのが難点です。どうしても中断を避けたい場合は、機内モードにしてから録音を開始するなど、ひと工夫が必要です。また、デジタル録音のためには専用のアプリや外部マイクなどが必要です。

一方、ICレコーダーは、素早く録音が開始できることや、自分で操作したり、電池が切れたりしない限り、録音が中断されないことがメリットです。ステレオ録音やリニアPCM録音に対応した機種なら、高音質での録音も可能です。

詳しくは、音声の録音に適しているのは、スマートフォン? それとも、ICレコーダー?を参照してください。

まとめ

以上、広く使われているボイスレコーダーとして、ICレコーダーとスマホ用のボイスアプリの2つを説明しました。

ICレコーダー、ボイスアプリともに、色や形、デザインやインターフェイスなどが自分の好みに合うかどうかも重要です。候補が複数あれば、実際に手にしたり使ってみたりして、より自分の好みに合うものを選びましょう。

この記事が、みなさんのボイスレコーダー選びに役立てば幸いです。

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