ホーム ハラスメント 性的、グロテスク、容姿への指摘……不快なWeb広告が与える「負の経験」から身を守る方法

性的、グロテスク、容姿への指摘……不快なWeb広告が与える「負の経験」から身を守る方法

この記事のサマリー

  • 過度な広告量・不快な広告は心に「負の経験」を植えつける
  • Web広告をブロックするツールが複数あるので利用してみよう
  • 広告ブロックと新広告技術はイタチごっこ。対応の早さもツール選びのポイント
  • 広告からポルノ中毒を引き起こされ、集中力や思考力の低下につながる可能性も

目次

日ごろインターネットを利用している際、「Web広告(ウェブ広告、ネット広告)が多い!」と感じたことはありませんか?

所構わず表示される卑猥な漫画やゲーム広告、脱毛、ダイエット、美容整形、怪しいサプリメント、詐欺まがいのセミナーなどなど……。本来はニーズに合わせて届けられるべき広告が、近年では生活のノイズになっている場合が多いようです。

さらに、画面の小さなスマートフォンで調べ物をしているとき、画面のほとんどを広告に占拠されてしまい、本来の記事にたどり着く前に、散々な誤タップを繰り返す羽目になることも。

見たくない広告に時間を奪われてストレスが溜まったり、コンプレックスを刺激される広告が目についたときは「負の経験」として心に悪影響を及ぼしたりと、けっして心中穏やかではありません。

今回は、そんな不快な広告から身を守る方法を教えますので、ぜひ参考にしてみてください。

不快な広告をブロックする方法

とにもかくにも、まずは広告のブロック方法をお教えします。

試しに使ってみると、いかに広告だらけだったかに気がつき、調べ物の際にも気を散らすことなく本題に向き合うことができます。そして、不要な広告のブロックは通信容量(いわゆるギガ)の節約にもつながるため、メリットだらけなのです。

広告ブロックの方法は大きくわけて2つあります。

  1. 特定のブラウザを利用したり、ブラウザに拡張機能を追加する方法
    Google ChromeやSafariをはじめ、主要ブラウザに広告ブロックの拡張機能を追加できます。
  2. 広告ブロックアプリをインストールする方法
    ブラウザを複数利用する場合や、アプリ内広告もブロックをしたい方におすすめです。

広告ブロック機能とWeb広告の技術は、いまやイタチごっこの状態です。現状のツールでブロックできていたものも、明日にはすり抜けて表示される広告が出てくるかもしれません。そのため広告ブロックを利用する際には、対応の早いサービスを選ぶのも大きなポイントになります。

いくつかのサービスを紹介します。ご利用の環境に合った方法をお選びください。

1. ブラウザの拡張機能「AdBlock」を使う

【利用デバイス】パソコン、スマホ(iOS・Android)
【価格】無料(シェアウェア制)
【特徴】Google Chrome、Safari、Edgeなど、さまざまなブラウザやスマホに対応。広告の個別ブロックなど、細かな設定も可能です。
【リンク先】https://getadblock.com/ja/

詳しい使い方については、以下のページをご参照ください。

参考:プラスデジタル「Chromeの拡張機能『AdBlock』で広告をブロックする

2. 広告ブロック機能が搭載されたブラウザ「Vivaldi」を使う

【利用デバイス】パソコン、スマホ(iOS・Android)
【価格】無料
【特徴】あるブラウザを使いたい、というこだわりのない方におすすめ。ブラウザ自体に広告ブロック機能が搭載されており、設定 > プライバシーとセキュリティから好みの保護レベルを設定できます。
【リンク先】https://vivaldi.com/ja/

3. 複数のブラウザやアプリ内広告にも有効な「280blocker」を使う

【利用デバイス】スマホ(iOS・Android)
【価格】有料(初回800円で買い切り)
【特徴】ブラウザだけではなく、一部のアプリ内広告もブロックしてくれます。複数のブラウザを利用する人や、アプリ内の広告にもブロックを期待する人におすすめです。筆者はこちらを利用しているのですが、有料アプリのため、新しい広告やスマートフォンのバージョンアップにも素早く対応がされる印象です。
【リンク先】https://280blocker.net/

4. メールアプリの広告もブロックしてくれる「AdSpamBlock」を使う

【利用デバイス】スマホ(iOS)
【価格】無料
【特徴】Safari、Google Chromeなどのブラウザだけでなく、メールアプリの広告もブロック可能です。
【リンク先】https://adspamblock.com/

不快な広告が急増した背景

最近、初めて訪れたり久しぶりに訪れたウェブサイトで「閲覧を続ける場合、Cookie(クッキー)の使用に同意したものと致します」というような注意書きを目にしたことはないでしょうか?

2023年6月に電気通信事業法の改正法が施行されたことにより、ユーザーがウェブサイトを閲覧したときに、入力データや行動履歴などを保存しておくブラウザデータ(これを「Cookieデータ」といいます)を第三者に提供する場合、ユーザーの同意が必要となるなど、Cookieの利用についていくつかの制限ができました。また、Google ChromeなどのブラウザがサードパーティCookieのサポートを段階的に廃止するとしています。

参考:ZDNET「6月施行の『改正電気通信事業法』、新たな『クッキー規制』とは–IIJが解説」

元々、Web広告の多くはCookieデータをもとに、そのユーザーが1回以上訪れたサイトに関する広告を表示させていました。これをリマーケティング広告やリターゲティング広告といいます。また、個人情報に関わらないデータの第三者提供については、明確な規制がありませんでした。しかし、改正法やブラウザの仕様変更によって、ユーザーの閲覧履歴に基づいた広告を表示させることは、これまでどおりにはいかなくなる可能性があります

また、コロナ禍によって景気が悪くなったことで、企業が広告費を削減しことも影響しています(日本の総広告費は、2019年は6兆9,381円だったのが、2020年には6兆1,594億円に落ち込みました。電通「日本の広告費」データより)。

広告費の削減により広告出稿が減り、審査が甘くなり、品質が低下。さらに、上記のような規制によって、さらにその人の興味関心に合った広告が表示される機会が減り、不快に感じる広告が表示される機会が増えると考えられるのです。

簡単にまとめると、次のとおりです。

  1. コロナ禍による広告費の縮小によって、Web広告から撤退する企業が増えたり、予算が減ったりした
  2. そのため、ブランド力のある会社や商品・サービスがWeb広告から撤退した
  3. 広告出稿が減ったことで、配信プラットフォーム側の審査が甘くなり、品質が低下した
  4. 電気通信事業法の改正法やブラウザの仕様変更より、パーソナライズされた広告配信にブレーキがかかっており、自分にとって興味のない不快な広告が表示される可能性が高くなっている

これらの理由から、「興味の有無に関わらず品質の低い広告が表示され続ける」という状況につながっていると考えられるのです。

まとめ

過度な広告量、過激な広告内容は、私たちの生活にストレスを与えます。

ポルノ中毒による集中力や思考力の低下が指摘される中、ポルノへの入り口となり得るマンガやゲームの広告も増えています。

そして、人間の脳は、ポジティブやニュートラルな事柄よりも、ネガティブな事柄に強く反応するといわれています。ネガティブな情報は人間の自己防衛本能を刺激し、否応なしに感情が揺さぶられ、問題を回避しようと大きなエネルギーを使うのです。

印象に残ることを重視しすぎた広告の中には、このような人間のネガティブな反応を利用し、注意を引こうという過激な表現をしたものが昔から存在します。「釣り広告」「誇大広告」の一部も、このような背景で生まれます。

近年の「たくさんクリックされるほど、その広告がよい広告だと評価され、いっそう表示回数が増える」という配信プラットフォームの仕様により、過激な広告が生き残ってしまうケースもあるのです。

不快な広告から心を守るためにも、頻繁に不快に感じる場合には、ぜひ広告ブロックを利用してみてください。

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