みなさんは、スマートフォンやスマートスピーカーの音声認識機能を活用していますか? 「機械に話しかけるなんてちょっと恥ずかしい……」という方もまだまだ多いかもしれません。
筆者も気恥ずかしさを感じるタイプだったのですが、些細なきっかけでいろいろと使ってみると、あまりの手軽さに見事にハマってしまいました。
数ある音声認識の中でも、今日はiPhoneやiPadなどのiOSデバイス、MacBookなどのMacOSデバイスで使用できる「Siri」の実用的な使用例をご紹介します。
「Hey Siri」が役立つシチュエーションは?
「指で操作できることを、わざわざ音声で問いかけなくても…」と思うかもしれまんが、些細な調べ物をしたいとき、手が塞がっているとき、慌ただしいときにこそ、Siriの本領が発揮されます。
- 出かける前
- 料理をしているとき
- 書類などにペンを使って書いているとき
- スマホをスリープモードにして眠りにつくとき
「Hey Siri、〇〇」と問いかけるだけで、iPhoneを探して手に持ち、ロックを解除し、アプリを探して操作をするという一連の動作が不要になるのです。部屋の中などデバイスに声が届く範囲であれば、口元に近づけなくてもOKです。
何ができるかを知り、まずはどれかひとつでも試してみてくださいね。
【基本編】時短になる、日常の「Hey Siri」
1. アラームで、起きる時間や出かける時間を指定
「Hey Siri、明日の7時にアラームをセット」
翌朝に起きる時間や家を出る時間などを、Siriにセットしましょう。電気を消してからアラームのセットを思い出しても、まぶしいスマホの画面を見なくても済みます。
また、「寝坊した!」というときも、落ち着いてひと呼吸し、出発時間をアラームとしてSiriでセットすれば、スマホの在りかがすぐにわかり、あわてて探すこともありません。
2. タイマーで、料理中のキッチンタイマーに
「Hey Siri、5分タイマーをセット」
料理中にキッチンタイマーを使いたいとき、手が濡れていたり汚れていたりすることがよくありませんか?
そんなときもSiriが便利です。次の工程や後片付けをしながらでも、手を使わずにタイマーをセットできるので、調理中のロスタイムを減らせます。
3. リマインダーで、To Doやスケジュール管理
「Hey Siri、5月30日11時に歯医者をリマインダー(リマインドして)」
「Hey Siri、5月30日11時に歯医者。これを覚えて」
カレンダーアプリへのスケジュールの入力は、日付や時間、内容など項目が多く、意外と手間がかかりますが、音声で入力すればすぐに済みます。
また、条件として位置情報も追加できるため、「職場を出るときに買い物をするようリマインドして」といった指定も可能です。
4. 時計で、現在地から海外まで今の時刻を知る
「Hey Siri、今何時?」
「Hey Siri、ホノルルは今何時?」
時計の見えない位置からでも、スマホに声が届けば時刻がわかります。朝、身支度をしながら、食器を洗いながらでも、声だけで時刻を確認できるので便利です。
また、国・地域や都市を指定すれば、海外の時刻もすぐに確認できるので、海外に住んでいる人とコンタクトを取りたいときに、「あっちは今何時かな?」と思ったら、ぜひ使ってみてください。
5. 天気で、身支度をしながら気温確認
「Hey Siri、今日の天気は?」
朝の慌ただしさの中、洋服選びの際に気温や天気を確認したいときに重宝します。上記のように一番シンプルな問いかけであれば、現在地の天気、最高気温、最低気温、降水確率を教えてくれますし、「沖縄の今日の天気」など都市名を指定すれば、国内外問わず世界中のその日の天気をすぐに知ることができます。
6. 計算で、割り勘金額・外国為替計算
「Hey Siri、7,700円を2人で割って」
「Hey Siri、35ドルは何円?」
食事や買い物の割り勘計算も、電卓アプリを使うよりもはるかに早く済みます。
さらに、外国為替もその時のレートで計算してくれるため、わざわざレートを調べてから電卓を打つという手間が不要です。海外のネット通販や旅行を計画している際に「結局日本円でいくらなの?」と思ったときに重宝するのでおすすめです。
7. ミュージックで、音楽の再生
「Hey Siri、Official髭男dismの曲を流して」
「OK Google」や「Alexa」のCMでおなじみの音楽再生は、もちろんSiriでも可能です。また、Apple Musicに加入していれば、「Hey Siri、眠れる音楽を流して」など、ざっくりした指定であっても最適なプレイリストを探して再生してくれます。
8. 今日の日付は? 令和何年? 日時の確認
「Hey Siri、今日の日付は?」
「Hey Siri、今年は令和何年?」
書類などに記入している際、ペンを片手に「あれ、令和何年だっけ?」と手を止めた経験はありませんか? これもSiriに尋ねてしまいましょう。ペンを置いて、スマホやパソコンで検索をする必要はありません。
9. 日付計算で、あと何日かカウントダウン
「Hey Siri、1月1日まであと何日?」
ある日までの日数を計算したい場合、Siriに尋ねればすぐに解決します。
締切日、誕生日、記念日などなど。さまざまな日数計算に役立て、日々を有意義に過ごすために、ぜひ使ってみてください。
10. 現在地の確認で、住所を知る
「Hey Siri、ここはどこ?」
今いる場所の住所や地図を知りたい場合は、そのままSiriに尋ねましょう。
現在地やお店の住所を友達に共有するといった普段使いから、救急車を呼ぶときなどの緊急時にも覚えておくと便利です。
11. 外国語への翻訳
「Hey Siri、『最寄りの駅はどこですか?』を英語で言うと?」
「Hey Siri、『魚料理はありますか?』を英語に翻訳して」
Siriには日本語から外国語への翻訳機能があるので、ちょっとした通訳機の代わりとしても有用です。
一方、外国語から日本語に翻訳するには、Siriの言語設定を該当の言語にする必要があり、ある言語同士で通訳機能として使うのはまだ難しく、対応言語も限られていますが、これからの発展に期待したい機能です。
「Hey Siri、幼稚園を英語で言うと?」
というように、単語も調べられるので、語学学習にもピッタリです。
【応用編】アプリ・デバイスを追加して、より快適に
1. 今聞こえる音楽のタイトルを知る(Shazam)
「Hey Siri、この音楽の曲名は?」
Siriは曲名検索アプリ「Shazam」と連携しており、アプリをインストールしていなくても、曲名検索が可能です。使い方は、Siriに上記のように問いかけると、「曲を聞いています」と返答され、しばらくするとアーティストと曲名が表示されます。
Shazamから曲名検索をした場合は履歴が残るので、もし履歴を残したい場合はShazamをインストールしておきましょう。無料アプリでお手軽なので、音楽が好きな方にはおすすめのアプリです。
2. 電気や家電を消す、つける(スマート家電・デバイス+Siriショートカット)
「Hey Siri、電気を消して」
ご自宅の電気やテレビ、エアコンなどがスマート家電であれば、音声による指示で電源のON・OFFなどが可能です。
スマート家電ではない場合も、SwitchBotなどスマホで家電やインテリアを操作できるデバイスを設置していれば、Siriショートカット(後述)に登録することで、音声で操作できるケースがあります。
3. Siriショートカットでスマホを自動操作
Siriショートカットは、Siriに登録したフレーズで話しかけると、一連の自動操作が実行される優れた機能です。
たとえば、ポモドーロテクニック(集中作業と休憩を繰り返す方法)のように、「25分間音楽をかけた後、5分無音にし、また25分間音楽をかける」といった指示も、ワンフレーズで実行されます。
ほかにも、「Hey Siri、今から帰る」と声をかけるだけで、複数の宛先に定型のメッセージを送信したり、「Hey Siri、水を飲んだよ」と言うだけで、飲み水の量を記録するアプリに送信することも可能です。
音声認識に慣れてきたら、アプリの数やご自身のライフスタイルによって、無限の可能性が出てくるSiriショートカットもぜひお試しくださいね。
参考:Sin-Space「Siriショートカットで操作を自動化!便利な使い方と設定方法!」
まとめ
いかがでしょうか?
あなたの生活がいっそう快適になるテクニックは見つけられましたか?
ひとつずつは小さな時短ですが、一度使いはじめてみると、生活に合った使い方がどんどん見つかります。
iOSやMacOSのSiriを紹介しましたが、ほかの音声アシスタントでも同様のことができるはずです。
ぜひ、あなたの音声アシスタントに気軽に話しかけてみてくださいね。