打ち合わせや会議では、議事録を作成することがあるでしょう(議事録の作り方は、こちらの記事を参照)。
話し合った内容を、社内やクライアント担当者と共有できるように記録しておくことは、とても大切なこと。
でも、議事録づくりで次のような経験はありませんか?
「メモは手書きよりノートパソコン派。でも、ひと言も聞きもらさずに入力しなくちゃと力んで、ミスタッチがついつい多くなってしまう。それに、メモに神経を使ってると、会話がまったく頭に入ってこない。意見をほとんどいえず、ひたすらキーボードを打つだけで終わってしまった」
「議論が活発になればなるほど、話に気を取られて手元がおろそかになってしまう。会議が終わった後にメモを見返したら、一番大事なところがほとんど入力できていなくて、かなり焦った」
「メモと記憶を頼りにやっとの思いで仕上げたら、大切なポイントが抜けていたみたい。参加者と発言が一致していないところもあったらしい。上司が確認する前に先輩が指摘してくれなかったら、叱られるところだった」
こんな苦労をしているみなさん。心中お察しします。
でも、ひと言いわせてもらっていいですか?
「まだ会議のメモで消耗しているの?」
打ち合わせや会議の際に頼りになるのは、スマートフォンのボイスレコーダー(ボイレコ)です。音声をまるっと録音してしまいましょう。
ボイスレコーダーを活用するメリット
議事録係だけでなく、参加者として積極的な発言が求められる場合は、両方の役割を充分に兼ねるのはむずかしいもの。そんなとき、ボイスレコーダーで録音しておくことで、
- 記憶があいまいなところは、あとで聞きなおして確認できる
- 聞くこと、話すことに集中できる
- キーボードのミスタッチや聞き逃しに神経質にならなくてよい
といったことが可能になります。
議事録に目を通した上司や先輩から、「その場にいたのに、ちゃんと聞いてなかったのか!」と叱られることは、もうなくなります。
さらに、「面倒くさいあの人の言質をとれる」という大きなメリットも。
その場の音声をあとから聞けるということは、誰が何を発言していたのかがはっきりとわかる、つまり、言質をとれるということです。
あなたの周りにもいませんか? 自分が発言したにもかかわらず、数日後に「そんなこと、いってない!」と主張する人。また、その場にいた全員で合意したことに対して、「そんなこと、聞いてない!」と言い張る人。
音声データを共有し、「このようにおっしゃっていたのですが、確認していただけますか?」「このように合意を得たはずなのですが?」と、さわやかに反論しましょう。
スマートに、確実に録音しよう
ボイスレコーダーで録音を開始するときは、参加者にきちんと断りを入れましょう。
キメ台詞は「聞き間違いのないように、録音させていただきますね」です。
にっこり笑って、さらりと伝えるのがコツです。
スマートフォンの置き方にもひと工夫。できるだけ、テーブルの中央、参加者の輪の中心に配置してください。
あと、意外と忘れがちなのは、スマートフォンをきちんと充電しておくこと。録音の途中でバッテリー切れにならないようにしましょう。念のため、モバイルバッテリーをつなげておくのも有効です。
雑音はこうやって緩和する
スマートフォンの下にハンカチやハンドタオルを敷くと、雑音がぐっと緩和されます。所作としても上品に見えますので、あなたの好感度がアップするかもしれません。
参加者の中にパソコンを使う人がいて、キータッチ音が気になる場合は、その人からは少し離したところにスマートフォンを置きましょう。キータッチのカチャカチャとした音のせいで、聞きづらい音声になってしまうからです。
同様に、声が大きすぎる人や咳の多い人からは離れたところに置くとよいでしょう。逆に、声が小さい人がいれば、少し近づけてあげるとベストです。
参加者の輪の中心に置くのが原則ですが、このように置き場所をちょっとだけ工夫すると、いっそうクリアに録音できます。
録音した音声は、下手に編集しないほうがよい
打ち合わせや会議を録音する際は、取り忘れ防止のために早めに録音を開始し、遅めに停止することが多いでしょう。
ボイスレコーダーに編集機能がある場合、音声データの中で前後の部分をカットしたり、必要な部分のみをトリミングできます。でも、誤って音声データそのものを削除してしまったり、本当は必要な部分をカットしてしまうことがあるので注意。
もちろん、操作に慣れていれば編集しても問題ありません。そうでない場合は、編集はせずに録りっぱなしのままにしておくのが安全です。
まとめ
打ち合わせや会議でボイスレコーダーを活用することで、メモを取ることだけに気をとられずに、議論に積極的に参加できます。
聞き漏れや聞き間違いをあとから確認できるので、議事録を正確に作れるようになり、上司や同僚に対して「きちんとした仕事をする人だ」と印象づけられるかもしれません。
さらに、あなたの周りの「困ったさん」の言質を取ることにもつながります。
ぜひ、ボイスレコーダーを活用して、快適なビジネスライフを送りましょう!