ヘッドホンやイヤホンで長時間にわたり大音量で音楽を聞き続けるなど、耳(聴覚器官)を酷使したあとに音が聞こえづらくなく状態のこと。
アメリカのOSHA(米国労働安全衛生庁)は、聴覚を損なわないようにするために、90db SPL以上の各音圧に耐えられる最長限度時間の目安を示しており、5db SPL上がるごとに半分の時間で聴力に異常をきたすリスクが高まるとされる(90db SPLでは8時間、95db SPLでは4時間、100db SPLでは2時間など)。
たとえばライブハウスでのロックバンドの演奏では、120db SPL以上の大きな音に長時間さらされる可能性がある。また、花火大会で打ち上げ地点に近い場所も120db SPL以上になる。このような大きな音にさらされたあと、しばらく「キーン」という耳鳴りに悩まされた場合は、耳の奥(内耳)にある蝸牛(かぎゅう)などの聴覚器官がダメージを受けているサインであり、一時的な難聴といえる。
このような機会が頻繁にあると、慢性的な難聴になるリスクが高まる。
WHO(世界保健機関)では、80dBで1週間あたり40時間以上、98dBで1週間あたり75分以上聞き続けると、難聴の危険があるとしている。