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正当防衛

急迫不正の侵害に対して、自分または他人の権利を防衛するために、やむを得ずにした行為のこと(刑法第36条第1項)。

正当防衛は、刑事上と民事上で定義や解釈に違いがある。

刑事上の正当防衛

刑法では、正当防衛について、次のように規定している。

刑法第36条(正当防衛)

  1. 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
  2. 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

第1項では正当防衛を罰しないものとし、第2項では過度の行為(いわゆる「過剰防衛」)について情状による刑の減免を認めている。

なお、刑事上の正当防衛の成立要件は、次の5つとされる。

  • 不正の侵害(相手の行為の違法性)
  • 急迫性
  • 防衛の意思
  • 防衛行為の必要性
  • 防衛行為の相当性

民事上の正当防衛

民法では、正当防衛と緊急避難について、次のように規定している。

民法第720条 (正当防衛及び緊急避難)

  1. 他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。
  2. 前項の規定は、他人の物から生じた急迫の危難を避けるためその物を損傷した場合について準用する。

第1項が正当防衛の規定であり、やむを得ずした加害行為について、損害賠償の責任を負わないことが焦点となっている。第2項は緊急避難の規定であり、別途「緊急避難」を参照のこと。

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