2022年6月6日から10日(現地時間)まで開催されたAppleの世界的な開発者向けカンファレンス「WWDC22」で、「iOS 16」が発表されました。
すでに開発者向けプレビューが、iOSユーザーには7月中にパブリックベータが公開され、今秋にも「iPhone 8」以降のデバイスに一般提供される予定です。
以下、iOS 16で追加・強化される音声入力、文字入力、テキスト認識機能を7つ紹介します(画像はWWDC22の動画より)。
1. 音声入力とタッチ入力のシームレスな切り替え
現状では、音声入力を開始後にキー操作をすると、音声入力がストップします。再度、音声入力を開始するには、マイクアイコンを押す必要がありました。
iOS 16では、音声入力しながらタップ入力やカーソル移動ができるようになります。また、句読点の自動入力や絵文字の音声入力がサポートされるそうです。絵文字を音声で入力するときは、たとえば「幸せな顔の絵文字」と声で伝えます。
2. 送ったばかりのメッセージの編集や取り消し
送ったばかりのメッセージを編集したり、最近のメッセージの送信を取り消したりできるので、「あ、間違った」と思ったときに便利です。
また、受け取ったメッセージにすぐに返信できずに、あとで対応したいときは、メッセージに未開封のマークをつけられます。
3. SharePlayがメッセージからも利用可能に
SharePlay(動画やゲーム画面の共有機能)がアップデートされます。
具体的には、FaceTimeだけでなくメッセージからもSharePlayが利用できるようになります。たとえばNetflixやDisney+の作品を一緒に観たいときは、メッセージでリンクを送ればSharePlayが楽しめます。
4. 動画の視聴中にテキスト認識が可能に
動画を視聴中、テキストが表示されるフレームで一時停止すると、画面内のテキストが認識され、コピー、翻訳、調べる、共有などの操作ができるようになります。
5. 写真、カメラ、ビデオのテキスト認識とクイックアクション
写真、カメラ、ビデオでのテキスト認識とクイックアクションが強化されます。
たとえば電話番号に電話をかけたり、URLであればウェブサイトにアクセスしたり、住所をマップで表示したり、言葉を翻訳したり、通貨を換算したりといったクイックアクションが可能になります。
6. 空間オーディオのパーソナライズ
AirPods Proなどが対応している「空間オーディオ(Spatial Audio)」について、iPhoneのTrueDepthカメラを使って空間オーディオの個人用プロファイルを作ることで、自分専用にパーソナライズされた視聴体験が得られるようになります。
7. トランシーバー機能がサードパーティにも開放(開発者向け)
iOS 16の新たなAPI「Push to Talk」を利用すれば、トランシーバー機能をiOSアプリに組み込めるようになります。個人間の会話だけでなく、グループ会話にも対応しています。
Apple Watchが備えているトランシーバー機能がiOSでも使えるようになり、アプリ開発の可能性がさらに広がります。
参考動画:
https://developer.apple.com/videos/play/wwdc2022/10117/
まとめ
以上、iOS 16で追加・強化される音声入力、文字入力、テキスト認識機能を7つ紹介しました。
個人的に期待していた音声通話の自動文字起こし(ライブキャプション)が追加されなかったのが残念ですが、iOS 17以降に期待します。
そのほか、iOS 16のさまざま新機能が以下のページで紹介されていますので、ぜひご覧ください。
Apple(日本)「iOS 16プレビュー」
また、昨年のWWDC21については、FaceTimeの大幅アップデートを中心にご紹介しましたので、興味のある型は以下の過去記事をご覧ください。