ホーム ボイステック WWDC23で発表。iOS 17では留守電の文字起こし機能やテキスト入力に新たな言語モデルを採用

WWDC23で発表。iOS 17では留守電の文字起こし機能やテキスト入力に新たな言語モデルを採用

この記事のサマリー

  • 電話、メッセンジャー、FaceTimeを中心に、新機能が続々
  • 電話アプリの新機能「ライブ留守番電話(Live Voicemail)」に注目
  • テキスト入力は機械学習型の「Transformer言語モデル」に

目次

2023年6月5日から9日(現地時間)に開催されたAppleの世界的な開発者向けカンファレンス「WWDC23」で、iOSの次期バージョン「iOS 17」が発表されました(すでに開発者向けプレビューが、iOSユーザーには7月からパブリックベータが提供)。

今回のiOS 17のアップデートでは、電話メッセージFaceTimeの各アプリを中心に、

  • 表現豊かなコミュニケーション(Expressive Communication)
  • 簡単な共有(Simplify Sharing)
  • 賢い入力(Intelligent Input)
  • まったく新しい体験(All New Experiences)

の観点から、さまざまな新機能が追加される予定です。

以下、iOS 17の各アプリで追加・強化される音声・コミュニケーション関連の新機能を紹介します(画像はWWDC23の動画より)。

1. 留守電のリアルタイム文字起こし(Live Voicemail)

電話アプリの新機能として、「ライブ留守番電話(Live Voicemail)」が発表されました。これは、電話をかけた相手が留守番電話を残す際、声によるメッセージがリアルタイムで文字起こし(テキスト化)される機能です。

外出中や会議中に着信があり、応答できない場合などに、相手の留守電メッセージを読んで内容を把握し、緊急であれば途中で電話に出る、緊急でなければ後で折り返すなどの判断ができます。文字起こしテキストは音声とともに保存されるので、あとで留守電に気づいた際も、テキストを読んで内容が把握できれば、音声を聞かずに対応する、といった便利な使い方ができます。

2. テキスト入力に「Transformer言語モデル」を採用

機械学習を使った単語・文章予測機能が搭載されます。「Transformer言語モデル」をベースに、ユーザーがよく使う単語やフレーズを学習し、自動修正や自動補完をしてくれます。

音声入力でも「Transformer言語モデル」が使われるため、同じ便利さを享受できます。

3. 着信時のポスターのパーソナライズ

これは音声技術ではありませんが、登録済みの相手からの着信時に表示されるポスター画面に、写真やミー文字(アバター)を配置したり、フォントの種類や色を変更したりと、デザインのパーソナライズができるようになります(Personalized Contact Posters)。

4. そのほかの新機能

ほか、アプリやシステムごとの新機能をダイジェスト的にまとめると、以下のとおりです。

電話(連絡帳)

  • 初対面の人と連絡先を簡単に交換できる「NameDrop」という機能が追加されます。お互いのiPhoneを近づけると、相手の連絡先ポスターが表示され、共有したい情報(電話番号、メールアドレスなど)を選択できます。また、この機能はApple Watchでも使えます。

メッセージ

  • 検索機能の強化(search filters)や、メッセージへの返信がスワイプで行える(swipe to reply)など、UIの見直しが行われます。
  • 音声メッセージの自動文字起こし機能(audio message transcription)が追加されます。
  • ある場所に到着したときに友人や家族に通知する「Check In」という機能が追加されます(主に安否確認目的)。
  • ステッカー機能が強化され、タップ&ドラッグで特定のメッセージに貼り付けられます。写真や動画から背景を省き、被写体だけを切り出してステッカーにしたり、Live Photosからアニメーションステッカーを作ったりもできます。

FaceTime

  • FaceTimeに対して要望が多かった機能で、外出中や会議中などで応答できなかったときに、相手がビデオでメッセージを残す機能が追加されます。

Siri

  • ハンズフリーで起動するときに「Hey Siri」ではなく「Siri」だけで起動できるようになります。また、連続したリクエストも可能となる予定です。

新たな日記アプリ「ジャーナル」

  • 新しい標準アプリとして、日記アプリの「ジャーナル」が追加されます。機械学習を使って、そのときの位置情報、音楽、写真などから出来事をピックアップし、日記を書く助けとする「Select a moment」という機能があります。

まとめ

以上、iOS 17の各アプリで追加・強化される音声・コミュニケーション関連の新機能を紹介しました。

Voista Media編集部も開発に関わるAI録音アプリ「Voistandは、今回追加される「ライブ留守番電話(Live Voicemail)」と同様、録音中の音声をリアルタイムで文字起こしする機能を搭載しています。

無料で利用できますので、ぜひお試しください。

iOS版(App Store) https://apps.apple.com/jp/app/id1544230010#?platform=iphone
Android版(Google Play Store) https://play.google.com/store/apps/details?id=com.voistand.app

Voistandをさらに詳しく知りたい人は、ぜひ以下の過去記事をご覧ください。

過去記事:録音や音声メモに無料スマホアプリ「Voistand」を使おう。その7つのメリットとは?

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