ホーム ハラスメント ハラスメント研修に取り入れたい「ハラスメント体験ゲーム」を4つご紹介!

ハラスメント研修に取り入れたい「ハラスメント体験ゲーム」を4つご紹介!

この記事のサマリー

  • 働き方が多様化する今、一人ひとりがハラスメントについて考える力が必要
  • ハラスメントの事例やグレーゾーンについて学べるゲーム型の研修が流行中
  • ゲームを通してフラットな立場で意見を出し合える効果あり
  • ゲーム型のハラスメント研修はコミュニケーションの強化につながる

目次

2022年4月にパワハラ防止法が全面的に施行されて1年半が経過しましたが、あなたの会社のパワハラ研修はどのように行われていますか?

ハラスメント防止に関する啓発動画や研修に役立つ資料も巷に溢れるようになってきました。働き方も生き方も多様化が進む現在では、ハラスメントと感じる基準は人それぞれです。そのため、ハラスメントのない職場を作るには、労働者一人ひとりが自ら、ハラスメントについて考え続ける力を身につけることが、トラブルを未然に防止するいちばんの近道です。

4つのハラスメント体験ゲームの紹介

以下、ゲームの中で体験しながらハラスメントについて学べて、さらに社内のコミュニケーション強化につながるゲーム型の研修を4つご紹介します。

1. 50種類のカードで学べる「ワークハラスメント防止カード」

株式会社ブレインコンサルティングオフィスが製作・販売している「ワークハラスメント防止カード」は、ハラスメント研修の基本に使いたいカードゲームです。

50種類のカードに描かれている「明らかなハラスメント行為」「ハラスメントになりうる可能性がある行為」「ハラスメントを引き 起こす原因となる行為」を元に、参加者が

  • 職場で発生している(レッド)
  • 起こりうる(イエロー)
  • 問題なし(ブルー)

のどれに属するかをディスカッションします。

「職場で発生(レッド)」「起こりうる(イエロー)」に分類されたカードから、さらにディスカッションの優先順位をつけた上で対策を考えるというフローで進むため、パワハラ防止法によってはじめて「ハラスメント相談窓口」の担当になったという方々のトレーニングにも最適です。


画像引用:PSR network「ワークハラスメント防止カード」

2. パワハラ防止ツール「ボスの品格」

カレイドソリューションズ株式会社が製作・販売しているパワハラ防止ツール「ボスの品格」は、パワハラへの認識のズレに気づけるという点に特化したカードゲームです。

ハラスメントを起こさないためには、アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)をなくし、自分の行った言動で「相手がどう感じるか」を考えることが重要です。「ボスの品格」では、「いつもの弁当とタバコ買ってきて」「今週末もどうせやることないんだろ?」というような、パワハラに該当するのかどうかの判断が難しいグレーゾーンの上司の言動がカードに描かれています

まず、ゲーム上で上司役となった参加者がそれぞれのカードのパワハラ度を予想し、そのあと部下役となる参加者もそれぞれのカードにランク付けを行い、その得点の差で認識のズレを学ぶというゲームです。

得点発表では、ボス役となった人だけではなく部下役の参加者も、自身が考えたハラスメントと感じるポイントと、他の参加者が感じるハラスメントポイントの差に気づくことができるため、参加者全員が「誰しも認識にズレがある」ことを感じられる作りになっているところが面白いゲームです。

また、キャラクターカードもあり、上司と部下という括りだけではなく「この人(キャラクター)だったらどのように感じるのか?」という角度からのディスカッションも可能です。自身の考えだけではなく、キャラクターを通すことで自然と相手の立場になってハラスメントを考えるトレーニングにつながります。

この「ボスの品格」は、ANAグループのハラスメント研修でも活用されているそうです。


画像引用:カレイドソリューションズ「パワハラ防止ツール『ボスの品格』」

3. 逆パワハラ防止ツール「ボスは貧弱」

「ボスの品格」に引き続き、カレイドソリューションズ株式会社が製作・販売しているパワハラ防止ツール「ボスは貧弱」では、部下から上司への逆パワハラについて学べる珍しいカードゲームです。

パワハラは、優越的な立場(パワー)を利用したハラスメントのため、「上司から部下」という場合だけではなく、部下という立場を利用した「部下から上司」へのハラスメントも起こり得ます。多くの部下は自身が優越的な立場ではない(権力を持っていない)という思い込みがあり、部下から上司へのハラスメントに無自覚な場合があるといわれます。

しかし、パワーハラスメントのパワーは、権力や権限はその意味の一部であり、情報・専門知識・人脈もパワーに含まれているのです。ぜひ、部下の立場であるあなたも、このゲームを通して上司へハラスメントを行ってしまっていないかを、今一度考えてみましょう。

基本的なゲーム性は「ボスの品格」と同じく、パワハラの場面としてグレーゾーンといえる言動が書かれたシチュエーションカードを元に、参加者同士の認識のズレに気づき、学びを得るゲームです。「ボスは貧弱」では、キャラクターカードの他に、キャラクターの関係性などが盛り込まれており、より多角的な視点でハラスメントについての認識を学べます


画像引用:カレイドソリューションズ「逆パワハラ防止ツール『ボスは貧弱』」

4. 謎解きゲームのノウハウがつまった「グレーゾーンゲーム」

謎解きゲームを製作している会社、株式会社ハレガケが主催している体験型ハラスメント研修「グレーゾーンゲーム」は、キャストと一緒にハラスメントの調査役を体験できるゲーム型の外部研修です。

参加者はハラスメントの調査役として参加し、「ハラスメントが発生した疑いがある」と社員役のキャストから相談されるところからゲームが始まります。調査は「関係者への聞き込み」「事実関係の調査」「情報を整理する」「チームで議論する」など、自主性を持って動くことで問題解決に導く流れになっており、脱出ゲームなどを製作している会社らしいエンターテイメント性に優れた研修です。

もし職場でハラスメントの相談を受けた際、ハラスメントの判断は被害者のみではなく加害者もあわせて、当事者双方の背景を知ることが重要です。体験型の研修であるグレーゾーンゲームでは、被害者・加害者の意見を参加者自身が聞くという経験を通して、ハラスメントについてより肌身で感じられるようになることでしょう。

また、ゲーム後の振り返りでは、ゲーム中の登場人物へ協力を仰ぐ際に「無理を押し付けていないなかったか?」「十分なコミュニケーションがとれていたか?」などを振り返る時間が設けられており参加者自身も加害者になってしまう可能性について気づくことができる仕組みになっています。

ゲームの前にはハラスメントの基本を座学で学べる点や、社外のキャストを通じてフラットにハラスメント研修が行えるため、新卒研修にもおすすめです。


画像引用:株式会社ハレガケ「ハラスメント研修『グレーゾーンゲーム』」

なぜゲーム型の研修がハラスメント防止に有効なのか?

いざ職場でハラスメント研修を行い、「ハラスメントについて意見交換をしましょう」という場を設けても、会社という組織の枠組みの中ではなかなか自由に意見を発言できないという方も多いはずです。また、せっかく法令や事例の座学研修を行っても、ハラスメントについて「考える」よりも、とりあえず作業として「こなす」時間となってはもったいないでしょう。

ゲーム型の研修は「ゲーム」という形式を取ることで、立場に関係なくフラットに意見交換しやすく、またゲームを通して普段は業務外のコミュニケーションの取りにくい相手の考えに触れることができます。特に、ハラスメントの種となるグレーゾーンな言動については、言う人・言われる人を「上司」「部下」という枠組みだけで捉えるのではなく、相手をよく知ることで回避できることが多いのです。

ゲーム型の研修では、ハラスメントを防止するコミュニケーションについて考える種を職場に蒔くことができ、また研修の時間がそのものが職場の仲間を知る有意義な時間となるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

アサーティブコミュニケーション(相手の自尊心を傷つけることなく、自分の言いたいことを伝えるという態度やコミュニケーションスキル)を身につけることはハラスメント防止に直結するといわれています。しかし、コミュニケーションにはフィードバックがなければ「相手にどのように伝わったのか」はわかりにくいものです。

そのような中で、ハラスメント研修をゲーム型で行うことは、社員一人ひとりが自分自身の言動や考えが他者にどのように伝わるのかを学べる最良のフィードバックの場ともいえるでしょう。

会社のハラスメント研修に取り入れられるかどうか、ぜひ検討してみてください。

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