最近、本を読んでいますか?
「本って、そもそも苦手」「読みたいけれど時間がない…」などなど。そんな方にぜひおすすめしたいのが、本を聴く「オーディオブック」の活用です。
多くのオーディオブックサービスが、手元にあるタブレットやスマートフォン1台で、何万冊もの本を「聴く」ことができ、「家事をしながら」「散歩をしながら」「宅トレをしながら」「入眠までの束の間」と、生活の合間のながら時間で読書を楽しめます。
しかし、このオーディオブック、合う人と合わない人がいるようです。
あなたはどちらでしょうか?
実は合うか合わないかは、脳で情報処理を行う認知特性が人によって異なるからなのです。それでも、どの認知特性の人にもオーディオブックを活用できるシーンがあります。
今回は、読書が苦手な人も、好きだけどなかなか読めない人にも知っていただきたい、認知の特性の違いにもとづいたオーディオブックの活用法をご紹介します。
本を読む(聴く)ことをおすすめする理由
中には「読書は苦手」「文字見るだけで眠くなる」とアレルギー反応を示す人もいるでしょう。
しかし、ご存知のとおり、本を読むことで得られるメリットはたくさんあります。
- 知識が増える
- 想像力を豊かにする
- 読解力が高まる
- 語彙力が高まる
- 共感力が強くなる
- ストレスの解消
などです。
もちろんジャンルによって強弱はありますが、ひとつのテーマや対象にじっくりと向き合える「本」は、現代人が衰えがちな集中力の強化にはもってこいです。
また、実用書ではなく純文学や大衆文学、ファンタジーやミステリーといった小説では、キャラクターの人生を追体験できます。登場人物の考え方や行動を本を通して体験することは、親友と膝を突き合わせ、語り合うほどの充実感を味わえることでしょう。
本の中でも時代を超える名作には、人間の本質的な悩みや困難、それらの克服を描いたものが多く、何を読もうか迷ったときにはぜひ「名前は聞いたことがあるけど、読んだことはない」という過去の名作がおすすめです。どこかで見聞きしたような苦悩や葛藤、それと似たような問題や解決策に、ずっと昔の作品で触れることができるかもしれません。
SNS、ウェブ記事、メールなど、実は現代人はスマホを通して、ひと昔の人よりもずっと受動的に活字に溢れた生活をしています。「国語の時間もまったく面白くなかったし」と読書に苦手意識を持っていた人も、あなたに合う本や読み方を知ることで、スラスラと読み進められる可能性を十分に秘めています。
気になる本を手に取ったらまず、最初の数行を読んでみてください。
あなたに合う本であれば、最初の数行ですぐにあなたを魅了してやまないものです。
人間の認知特性とオーディオブックの相性
従来の読書では、文字を読む以外に本を楽しむ方法がありませんでした。
しかし、人は五感で得た情報を脳で処理するにあたって、それぞれの認知特性ごとに得手不得手があるのです。
人間が物事を記憶・理解・表現する際によく用いる感覚は、
- 視覚
- 言語
- 聴覚
の3つに分類されます。
聴覚の認知特性が優位の人は、物事を音で理解したり伝えたりするのが得意なタイプであるため、読書を苦手に感じる傾向があります。
生まれ持った特性のほか、環境によって鍛えられるといわれています。
そのため、日常的にラジオをよく聴く人や、家事など何らかの作業の合間にテレビや動画を流し、画面を見なくても内容が理解できる人は、聴覚特性が強い(強化されている)と考えられます。
聴覚優位の場合、文字を目で追う読書スタイルよりも、オーディオドラマや朗読で物語に触れると没入できる可能性が高いのです。したがって、もし「文字を読むのは疲れる」という人も、ぜひ耳で聴くオーディオブックを試してみてください。
言語や視覚が優位の人にも、オーディオブックが合うタイミングがあります。
それは、散歩中や通勤通学中、そして睡眠前です。
いずれも本を手に取ることがむずかしいタイミングですが、そのほかに処理すべき情報が少ないため、聴覚特性が優位でなくとも聞いた情報に集中できます。
先述のとおり、認知特性は鍛えることができますから、こういった隙間時間に聴覚中心の情報処理をしてみましょう。聴覚が鍛えられることで、会話力や傾聴力が鍛えられたり、人の名前を聞いてもすぐに覚えられたりといった、生活上のメリットも生まれてくるでしょう。
より詳しく知る6つの認知特性
認知特性を体系化した「本田式認知特性」では、まず視覚、言語、聴覚の3つの感覚から、さらに分野ごとの6つの認知特性タイプに分けられます。
自分の特性や得意不得意を知ることが、今後の記憶や学習を効率的に行う助けになります。
あなたが人に何かを説明するときや、記憶するときを思い起こしてみてください。
どのタイプに当てはまると思いますか?
本田式認知特性
- 視覚優位:カメラタイプ
写真のように、2次元で捉え思考するタイプ- 視覚優位:3Dタイプ
空間や時間軸を使って考えるタイプ- 言語優位:ファンタジータイプ
読んだり聞いたりした内容を映像化して思考するタイプ- 言語優位:辞書タイプ
読んだ文字や文章をそのまま言葉で思考するタイプ- 聴覚優位:ラジオタイプ
文字や文章を「音」として耳から入れ情報処理するタイプ- 聴覚優位:サウンドタイプ
音色や音階といった音楽的イメージを理解・処理できるタイプ
本田式認知特性テストではそれぞれの分野で得意な認知特性や苦手な認知特性のバランスを知ることができますので、ピントこないという方はぜひそちらもおすすめです。
おすすめのオーディオブックサービス3選
続いて、数あるオーディオブックサービスの中でも、
- 対象作品が多い「Audible」
- 手頃な値段ではじめられる「audiobook.jp」
- SFやミステリー作品に特化している「kikubon」
の3サービスをご紹介します。
あなたが聴いてみたい、読んでみたいと思う作品が多くあるサービスを利用するのがおすすめです。いずれも無料お試し期間がありますので、ぜひサイトでチェックしてみてくださいね。
1. Audible(Amazonオーディオブック)
料金 | 月会費1,500円(30日間無料お試しあり) |
特徴 |
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2. audiobook.jp
料金 | 聴き放題プラン:月額750円(30日間無料お試しあり) チケットプラン:月額1,500円/2,900円 |
特徴 |
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3. kikubon
料金 |
無料作品あり |
特徴 |
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番外編:Kindleの音声読み上げを利用する
実は、AmazonのKindleアプリには、無料の音声読み上げ機能がついています。
漫画など一部対象外の本もありますが、本の購入代金のみで利用できます。
Kindleアプリの読み上げは機械音声の朗読のため、人名や地名の読み間違いがある場合もありますが、淡々と情報を頭にいれるだけでよければ、無料で利用できるのでとてもおすすめです。
Kindleアプリの読み上げの設定方法や注意点については、以下の記事がわかりやすいでしょう。
参考:appllio「Kindleで読み上げ機能を使う方法、止まるときの対処法も紹介」
視覚優位・言語優位のあなたに使って欲しい!
自動で文字起こしできるボイスレコーダー
物の形(視覚優位)、言葉(言語優位)、音(聴覚優位)。
あなたが備えている特性がわかったところで、質問です。
授業、セミナー、会議、商談などの重要な場で、自分の感覚がうまく活かせていないと感じませんか?
このような場では聴覚で処理をしなければならない情報が多く、視覚優位や言語優位の人は苦心していることも多いはずです。
実は、そんなときこそおすすめしたいのが、iPhoneとAndroidのどちらでも使える無料のAI録音アプリ「Voistand」です。
「えっ? 結局、録音できるだけでしょう?」と思われた方。
VoistandはAIベースの自動文字起こし機能を搭載しているので、誰かの発言を聞き逃してしまったときでも、文字起こしされたテキストをすぐに確認できます。また、振り返りの際に音声を聞き直さなくても、テキストだけをさっと確認するだけで済むケースが多く、時間を無駄にしません。
Voistandの特徴をまとめると、次のとおりです。
- AIによる自動文字起こし機能がある(録音中の音声がリアルタイムでテキスト化されます)
- カレンダーUIで、いつどこでの録音かがわかりやすい
- バックグラウンドでの長時間録音が可能
- スマホの容量を気にしなくてもよいクラウドデータ保存
- 話者認識により「誰の会話か」の自動判別
このように、視覚優位や言語優位の人にも便利な機能がたくさんあります。
特に文字起こし機能や話者認識は、使い続けることで「誰が話したか」やあなたの日常の「専門用語」を学習していきます。使うほどにあなたの生活をいっそう便利にサポートしてくれますよ。
無料で利用できますので、ぜひお試しくださいね。
iOS版(App Store) | https://apps.apple.com/jp/app/id1544230010#?platform=iphone |
Android版(Google Play Store) | https://play.google.com/store/apps/details?id=com.voistand.app |
Voistandをさらに詳しく知りたい人は、ぜひ以下の過去記事をご覧ください。
過去記事:録音や音声メモに無料スマホアプリ「Voistand」を使おう。その7つのメリットとは?
まとめ
いかがだったでしょうか?
あなたにとって優位な特性に合う生活シーンで、ぜひ読書を耳で楽しんでくださいね。
人付き合いが減ってしまい、本音で話し合える人がなかなかいない方も、誰にも言えない秘密がある人も、心の友は案外、本の中にいるかもしれません。